超臨界状態(読み)チョウリンカイジョウタイ

デジタル大辞泉 「超臨界状態」の意味・読み・例文・類語

ちょうりんかい‐じょうたい〔テウリンカイジヤウタイ〕【超臨界状態】

物質の相を圧力温度変数にして図示した状態図における、臨界点を超えた圧力・温度の状態気体液体の中間的な性質をもつ。この状態にある物質を超臨界流体という。特に水の場合は超臨界水といい、工業的に利用される。

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化学辞典 第2版 「超臨界状態」の解説

超臨界状態
チョウリンカイジョウタイ
supercritical condition

気体を等温下で圧力を上げて飽和蒸気圧に達すると液化がはじまる.しかし,ある温度以上では気体を等温圧縮していっても液化しない.このような状態では,気体と液体が共存できる限界の温度・圧力(臨界点:臨界圧力臨界温度)を超えた状態にあり,超臨界状態という.臨界点における圧力,温度,密度分子容を臨界圧力,臨界温度,臨界密度,臨界分子容といい,これらは物質固有の値をもつ.超臨界状態にある流体を超臨界流体といい,溶質を溶解するという液体としての特性と,拡散性にすぐれているという気体としての特性の両方を有し,二酸化炭素や水を超臨界流体として用いる超臨界抽出や,反応溶媒として用いる反応操作が開発されている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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