越後節(読み)エチゴブシ

デジタル大辞泉 「越後節」の意味・読み・例文・類語

えちご‐ぶし〔ヱチゴ‐〕【越後節】

江戸末期から明治中期にかけて、越後民謡から出て瞽女ごぜなどが全国に広めた歌謡芝居心中物や社会事件などを題材にした長編口説くどき歌越後口説き。

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精選版 日本国語大辞典 「越後節」の意味・読み・例文・類語

えちご‐ぶしヱチゴ‥【越後節】

  1. 〘 名詞 〙 幕末から明治の中期頃まで、全国的に流行した歌謡。越後国(新潟県)の地方民謡から出、浄瑠璃歌舞伎などの心中物や世間の社会事件を題材にとり、物尽くし、もじり歌、豊作を祝う歌など、内容は各種ある。瞽女(ごぜ)などが歌って全国に広まり、「鈴木主水(すずきもんど)」をその代表的な歌とする。「殿さ、えー」と歌い始め、「やんれ」のはやしことばで結ぶのをだいたいの形とする。越後口説(くどき)瞽女節。やんれ節。やんれ口説。心中口説。口説節。殿さ節。越後甚句。
    1. [初出の実例]「踊りまで車懸りの越後節」(出典:雑俳・柳多留‐一四四(1836))

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