越智氏居館跡(読み)おちしきよかんあと

日本歴史地名大系 「越智氏居館跡」の解説

越智氏居館跡
おちしきよかんあと

[現在地名]高取町大字越智

越智岡おちおか丘陵中の谷間、三方が山に囲まれた約三〇アールの南面平地で、小字オヤシキが残る。遺構は不明。西に北流する曾我川を隔てて標高一四二・八メートルの本馬ほんま山があり、北は標高二一〇・三メートルの貝吹かいぶき山を主峰とする丘陵、東南方も低丘陵に囲まれる。中世に越智氏の本拠となった。「越智家覚書」に「越智之城郭ハ南北山ニして西ハ川を限り、地形宛も如鶴之嘴、川より東より東三町北へ入山間ニ字御屋敷と云所、是寝処也、左右ニ家中屋舗也、北之大石ハ乾木戸と云、興雲寺前石垣安兵衛まへより東ハ中馬場、南ハ南馬場、奥之谷前ニ藤左衛門屋敷、寺崎村東ニ勘定場、南北之大道十間過て五町計堀跡也、東之高山ハ本城ニして貝を吹民を集め軍用之助とす、名之而貝吹山と云」と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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