足偏・跡偏(読み)あとへん

精選版 日本国語大辞典 「足偏・跡偏」の意味・読み・例文・類語

あと‐へん【足偏・跡偏】

〘名〙
① (「跡」の部首であるところから) 「あしへん(足偏)」の古称
※寛永刊本蒙求抄(1529頃)一〇「去踈之足とはあとへんをすてては束の字也」
② (跡偏・跡篇) 「事のあと」また「あと」を、足偏にかけていう。
(イ) 事のすんだあと。手おくれ。あとの祭。
浄瑠璃・浦島年代記(1722)一「泊瀬の皇子都へ入らば何をしても跡へん」
(ロ) 後から来た者。また、後衛
※談義本・艷道通鑑(1715)四「頭(づ)を傾て縁に煙草呑のは跡扁(アトヘン)の一の筆と推せらる」
(ハ) 以前。過去。
鳩翁道話(1834)二「昔はものを思はざりけり、せんぐりせんぐり跡(アト)へんが恋しうなる」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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