足入婚(読み)あしいれこん

精選版 日本国語大辞典 「足入婚」の意味・読み・例文・類語

あしいれ‐こん【足入婚】

※台に載る(1965)〈河野多恵子〉「『足入れ婚もいいもんだろ』と彼は言った」

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百科事典マイペディア 「足入婚」の意味・わかりやすい解説

足入婚【あしいれこん】

婚礼は婿方で催す(嫁入婚)が,夫婦寝所は嫁方にもつ(婿入婚)もので,婿入婚が嫁入婚に転換する過程の折衷形式。嫁が主婦になると初めて婿方へ移る形,内輪の式で婿の家に泊りに行き,のち改めて正式の披露をする形式もある。足入れが支配的な地方戦前は必ずしもまれでなかったが,嫁入婚が支配的になるに及んで,そのなかでの足入れの嫁は悲惨な印象を伴うようになった。

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世界大百科事典(旧版)内の足入婚の言及

【足入れ】より

…アシイレを行う婚姻はいずれも終局的には夫方居住(嫁入り)の形をとり,妻は夫方集団に受け入れられる。一時的訪婚を前提としてアシイレを行う婚姻をとくに〈足入婚〉とよび,〈聟入婚(妻方のち夫方居住婚)〉から〈嫁入婚(夫方居住婚)〉へ推移する過程において生じたとする考えがある。【植松 明石】。…

※「足入婚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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