披露(読み)ヒロウ

デジタル大辞泉 「披露」の意味・読み・例文・類語

ひ‐ろう【披露】

[名](スル)ひらあらわす意》
手紙文書などを開いて人に見せること。
広く人に知らせること。世間一般に発表すること。「裏話披露する」「開店披露
意見を申し上げること。報告すること。
「孝長帰参して、此の旨を―ありければ」〈古活字本保元・上〉
[類語]漏洩ろうえい漏れる漏洩ろうせつ筒抜け・漏れ出る・漏らす漏出リーク露見発覚ばらすばれる暴露暴くすっぱ抜くさらけ出す現れる・暴き出す・暴き立てる白日の下に晒す露呈発表公表公開

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「披露」の意味・読み・例文・類語

ひ‐ろう【披露】

  1. 〘 名詞 〙 ( 文書などを披(ひら)き露(あらわ)す意 )
  2. ( ━する ) 広く告げ知らせること。広く伝えること。世間に発表すること。
    1. [初出の実例]「未聴此事之前已以参入、但事未披露歟」(出典:九暦‐九条殿記・荷前事・天慶八年(945)一二月二〇日)
    2. 「『狩場おほしといへども、富士野にまさる所なし。ついでにからん』とおほせられければ、景季、この旨をひろうする」(出典:曾我物語(南北朝頃)五)
    3. [その他の文献]〔後漢書‐蔡邕伝〕
  3. ( ━する ) 報告すること。上申すること。意見を申し上げること。
    1. [初出の実例]「孝長帰参して、此の旨披露有りければ」(出典:保元物語(1220頃か)上)
  4. ( ━する ) 宣伝をして商品を売ること。店を張ること。また、商品の広告。
    1. [初出の実例]「妙薬の能書を両面に張りたる反古団(ほぐうちは)をとりて、披露の薬名をよみながら」(出典滑稽本浮世風呂(1809‐13)四)
  5. 縁組・就任・開業などを広く知らせること。また、その宴。ひろめ。
    1. [初出の実例]「エンノト ユウ クヮンニンノ コヲ ヤシナイゴト サダメテ〈略〉ソノミノ ソウリャウト firôxita(ヒロウシタ)」(出典:天草本伊曾保(1593)イソポの生涯の事)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「披露」の読み・字形・画数・意味

【披露】ひろ

うちあける。披瀝。〔後漢書、郎伝〕(上章)臣、野に生長し、禁忌を曉(さと)らず。肝膽を披露し、書するに言を擇(えら)ばず。~伏して重誅を待つ。

字通「披」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android