家庭医学館 「足底疣贅」の解説
そくていゆうぜい【足底疣贅 Plantar Wart】
足の裏に、直径1cm以内の大きさで、皮膚面からやや盛り上がり、表面が粗(あら)くて白っぽい色をした硬い部分ができるいぼです。
しばしば多発して集まり、モザイク状になります。歩くときに痛みをともないます。また、「尋常性疣贅(いぼ)」で述べたミルメシアが足の裏にできることもあります。
おもにヒト乳頭腫(にゅうとうしゅ)ウイルス2型の皮膚感染が原因で、学童期の小児に多く、裸足(はだし)で共同生活する場所(寮、プールなど)で感染すると考えられています。
足底疣贅は、しばしば鶏眼(けいがん)(うおの目)や胼胝腫(べんちしゅ)(たこ)とまちがわれます。鶏眼や胼胝腫は、靴などによる長期間の摩擦や圧迫が原因ですが、足底疣贅はウイルス感染症ですから、放置しておくとほかの部位にうつります。
[治療]
足底疣贅は、疣贅表面の角質(かくしつ)が厚いため、まず角質を削り取った後、尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)と同じ治療を行ないます。削る前に疣贅に角質溶解剤を貼(は)り、角質を軟らかくしておきます。