足に生じる
感染の機会が多いことがまず問題になります。家族内に白癬の患者さんがいる人、老人ホームなどの施設で集団生活をしている人、プールや共同浴場の利用が多い人はうつる危険が多いといえます。そのほか、足の指の間が狭い、多汗で湿りやすいなどの皮膚の問題、長期間の革靴・長靴・安全靴の着用など生活習慣、入浴回数が少ない、不潔などの不適切なスキンケアも関係します。
足白癬は
趾間型は、足の指の間に
小水疱型は、足の底から足の側縁にかけて、半米粒大までの集まったり癒合する傾向のある水疱、
角質増殖型は、かかとを中心に足の底全体の皮膚の
足白癬と区別すべき主な疾患は、
直接鏡検(顕微鏡での検査)KOH法で行います。
角質増殖型以外は、外用療法が基本です(白癬)。外用期間は最低でも1カ月は必要です。また、症状が消えても2カ月程度は追加治療したほうがよいとされています。足白癬は患者さんにより病気に対する認識が異なり、治療に対する態度も異なりますが、可能なかぎり治癒を目指し、治療すべきです。
外用薬や内服薬の進歩で、ほとんどの患者さんで治癒が可能になりました。しかし、どうしても治らない時は、症状を悪化させない、角質増殖型あるいは爪白癬など難治性の病型にしない、手や体部などほかの部位へ拡大させない、さらにほかの人への感染源にならないなどを目標に、治療を継続する必要があります。
足白癬の予防は、患者さんからの菌の散布防止、環境中の除菌、足への菌の付着と発病の防止に分けられます。すなわち、集団生活しているなかのすべての患者さんが適切に治療すること、通常の方法でよいので掃除をこまめに行うこと、かかっていない人は毎日入浴時に足を洗って清潔にすることなどが重要です。
加藤 卓朗
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…皮膚真菌症の一つ。足に真菌(いわゆるカビ)の一種である皮膚糸状菌が感染して発症する皮膚疾患の俗称で,医学的には足白癬(そくはくせん)tinea pedisあるいは汗疱状白癬という。手や爪の白癬に対しても手水虫,爪水虫と呼ばれることもある。…
※「足白癬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加