跡見(読み)トミ

精選版 日本国語大辞典 「跡見」の意味・読み・例文・類語

と‐み【跡見】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「と」は「あと」の意 ) 狩猟の時、鳥獣の通ったあとを見て、そのゆくえ、居場所を考えること。また、その人。
    1. [初出の実例]「やすみしし わご大王は み吉野の 蜻蛉の小野の 野の上(うへ)には 跡見(とみ)(す)ゑ置きて」(出典万葉集(8C後)六・九二六)

あと‐み【跡見】

  1. 〘 名詞 〙あとみ(跡見)の茶事(ちゃじ)」の略。
    1. [初出の実例]「宗湛あと見にと被仰候。依て内にて食をくい、客人被立候後に表にまわり」(出典:宗湛日記‐天正一五年(1587)正月九日)

あとみ【跡見】

  1. 姓氏一つ

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の跡見の言及

【茶事】より

…ただし今日はほとんど行われていない。(5)跡見 身分の上位の来席の跡をそのまま拝見しようとする会。例えば秀吉が好例となる。…

※「跡見」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android