(読み)コ

デジタル大辞泉 「跨」の意味・読み・例文・類語

こ【跨】[漢字項目]

人名用漢字] [音]コ(慣) [訓]またぐ またがる また
またぐ。またがる。「跨線橋
また。「跨下

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「跨」の意味・読み・例文・類語

またげ【跨】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「またぐ(跨)」の命令形から )
  2. 駕籠(かご)かきが、出発する時や肩を替える時、あるいは跨ぐべき所があった時などに、相肩に向かっていう合図掛け声
    1. [初出の実例]「迎ひの輿に助け乗せ〈略〉急げや、合点じゃ、またげじゃ、まっかせ」(出典:浄瑠璃・本領曾我(1706頃)大夫尽し)
  3. 道中駕籠の駕籠かき。
    1. [初出の実例]「肩も揃はぬ旅籠を、爰じゃ爰じゃと、どっかと舁据へ、エエしまな旦那殿またげには草臥物と」(出典:浄瑠璃・小栗判官車街道(1738)二)

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普及版 字通 「跨」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 13画

[字音] コ・カ(クヮ)
[字訓] またぐ・こえる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は夸(こ)。夸に胯越の意がある。〔説文〕二下に「渡るなり」とするが、跨馬・跨有のように用いる。胯を開く行為をいう。

[訓義]
1. またぐ、またがる。
2. こえる、わたる。
3. 胯と通じ、また。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕跨 万太乃佐々比(またのささひ) 〔名義抄〕跨 マタガル・ハダカル・アフク・コユ・アフドコフ・フム・アト・カロシ 〔字鏡集〕跨 アフトコフ・カロシ・ハダカル・アフク・コユ・フム・アト・コト・マタガル・ワタル

[語系]
跨・胯khoaは同声。騎giaiも声義が近い。両脾の間を奎khyueといい、開khei、(啓)khyeiなどもこの系列に属する語と思われる。

[熟語]
跨軼跨越・跨下跨海跨鶴跨拠跨虹・跨・跨者跨制跨竈跨俗跨騰・跨年・跨馬跨別跨鳳・跨有跨略跨陵
[下接語]
遠跨・穏跨・駕跨・兼跨・虹跨・酔跨・盗跨・飛跨・陵跨

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