身を沈める(読み)ミヲシズメル

デジタル大辞泉 「身を沈める」の意味・読み・例文・類語

しず・める

身投げをする。「海に―・める」
落ちぶれた境遇になる。特に女が身売りをして遊女などになる。「苦界くがいに―・める」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「身を沈める」の意味・読み・例文・類語

み【身】 を 沈(しず)める

  1. 水中に身を投げる。身投げする。入水する。
    1. [初出の実例]「水の底に身をしづめても、もどかしからぬわざにこそ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)蜻蛉)
  2. 失意の境遇に身をおく。身を沈倫(ちんりん)させる。身を落とす。
    1. [初出の実例]「としごとにたへぬ涙やつもりつついとどふかくはみをしづむ覧」(出典:元輔集(990頃))
  3. 身売りして、芸者娼婦などになる。身を売る。
    1. [初出の実例]「それはそれは亭主(ぬし)の有る身で其主の為に身(ミ)を沈(シヅ)めしとは天晴貞女とやら」(出典人情本・明烏後正夢(1821‐24)五)
  4. 姿勢を低くする。
    1. [初出の実例]「惣の我身をちとしづむるやうにして、銚子をちとさしあぐる様に心得て」(出典:宗五大草紙(1528)公私御かよひの事)

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