車坂峠(読み)くるまざかとうげ

日本歴史地名大系 「車坂峠」の解説

車坂峠
くるまざかとうげ

小諸市北方、群馬県吾妻郡嬬恋つまこい村との県境にあり、標高一九七三メートル。浅間山(二五四二メートル)の外輪山黒斑くろふ(二四一四メートル)高峰たかみね(二一〇五メートル)の鞍部にある峠で、近代以前この峠がどの程度利用されたかは不明であるが、浅間山から高峰山にかけての南麓一帯は山麓の村々の入会採草場で、北方上野国沼田領の村々(現群馬県吾妻郡)からも入り込んだ形跡があり、寛文四年(一六六四)七月には南木山上信国境出入裁許状(桜井孝徳氏蔵)が出ている。南木山の境域は明らかでないが、「水とう山」などの名の出るところから、高峰山付近も含まれていたとみられ、宝暦二年(一七五二)の小諸領「東西村々差出抄」(北佐久郡志)には「水登山鎌伐」場として、大笹おおざさ(現群馬県吾妻郡嬬恋村)菱野ひしの村・後平うしろだいら村・もろ村・西原にしはら村・滝原たきばら村の入会地となっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「車坂峠」の意味・わかりやすい解説

車坂峠
くるまざかとうげ

群馬県西部,嬬恋 (つまごい) 村と長野県の県境にある浅間山西方の峠。標高 1968m。付近一帯は高峰高原と呼ばれ,ツツジスズランワラビなどの群落があり,ハイキング適地で,冬は雪質のよいスキー場となる。嬬恋村からは産業観光道路が,小諸市からは林道高峰線が通じ,国民宿舎高峰高原ホテルがある。

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