転動(読み)テンドウ

デジタル大辞泉 「転動」の意味・読み・例文・類語

てん‐どう【転動/×顛動】

[名](スル)
まわり動くこと。また、ころがし動かすこと。
あるいはこれを用いて器械を―し」〈中村訳・西国立志編
うろたえ平静さを失うこと。動顛。
「悪い事と思えばこそ、殺す事に気も―して」〈菊池寛恩讐の彼方に

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「転動」の意味・読み・例文・類語

てん‐どう【転動・顛動】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 移動・転変すること。他のものに転じて変化すること。うつりかわること。
    1. [初出の実例]「諸象絶へず転動更換す」(出典:玉石志林(1861‐64)四)
    2. [その他の文献]〔長恨歌伝〕
  3. まわりうごくこと。また、まわしうごかすこと。
    1. [初出の実例]「地は、〈略〉静居して転動(〈注〉ウゴク)する事なく」(出典:遠西観象図説(1823))
  4. 落ち着きを失ってうろたえること。度を失うこと。動転転倒
    1. [初出の実例]「宗兵衛足軽以下明日〈廿八日〉可出張云々、地下伝動之外無他」(出典政基公旅引付‐文亀三年(1503)八月二七日)

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世界大百科事典(旧版)内の転動の言及

【運搬作用】より

…浮流によって運搬される物質は浮流物質(おもに河川水中のもの),懸濁物質または浮遊砂などと呼ばれる。掃流tractionは砕屑粒子が流れの中を底面に沿って運搬される形式で,転動rolling,滑動sliding,躍動saltationという3種類の運搬形式を総称したものである(図1)。掃流によって運搬される物質は掃流物質と呼ばれる。…

※「転動」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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