輪島大士(読み)ワジマヒロシ

デジタル大辞泉 「輪島大士」の意味・読み・例文・類語

わじま‐ひろし【輪島大士】

[1948~2018]力士。第54代横綱。石川県出身。本名、輪島博。史上初の学生相撲出身の横綱。得意技は「黄金の左」といわれた左の下手投げ好敵手北の湖と「輪湖りんこ時代」を築いた。優勝14回。→第53代横綱琴桜ことざくら →第55代横綱北の湖

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「輪島大士」の意味・わかりやすい解説

輪島大士
わじまひろし
(1948―2018)

第54代横綱。石川県七尾(ななお)市生まれ。本名輪島博。日本大学で学生横綱となり、1970年(昭和45)花籠(はなかご)部屋に入門、当時、蔵前(くらまえ)に国技館があったことから「蔵前の星」と評され、スピード出世を果たした。1972年大関に同時昇進した貴ノ花(たかのはな)(1950―2005)とともに一時「貴輪(きりん)時代」とよばれた。1973年、学生相撲(ずもう)出身力士として初めて横綱に昇進した。身長185センチメートル、体重132キログラム。左を差し、右から強烈に絞り、「黄金の左」から放つ下手投げが得意技であった。横綱昇進後は左右どちらの四つでも自在に相撲をとることができ、5歳年下の好敵手北の湖(きたのうみ)とともに「輪湖(りんこ)時代」を築き、全勝3回を含む優勝14回を記録した。幕内通算成績620勝213敗85休。1981年引退し、花籠部屋を引き継いだが、1985年に廃業プロレスに転向し話題になったが、平成30年に70歳で死去した。

[徳増信哉 2019年12月13日]

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知恵蔵mini 「輪島大士」の解説

輪島大士

力士、第54代横綱。1948年1月11日生まれ、石川県七尾市出身。本名は輪島博。66年に日本大学に入学し、3年時と4年時に学生横綱に輝いた。大学を卒業した70年に花籠部屋に入門し、同年1月に幕下付け出しで初土俵を踏んだ。72年の夏場所で幕内初優勝を果たし、73年に史上初となる学生相撲出身の横綱となった。「黄金の左」と呼ばれた左の下手投げを得意技とし、好敵手であった第55代横綱・北の湖としのぎを削って「輪湖時代」を築いた。14回の優勝を果たし、81年に引退。花籠親方となって部屋を継いだが、85年に廃業した。2018年10月8日、70歳で死去した。

(2018-10-11)

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「輪島大士」の解説

輪島大士 わじま-ひろし

1948- 昭和時代後期の力士。
昭和23年1月11日生まれ。日大で2年連続学生横綱。昭和45年花籠(はなかご)部屋に入門し,幕下付け出しで初土俵。46年7場所で入幕。48年21場所で54代横綱となる。左下手からの投げは「黄金の左」とよばれ,北の湖とともに一時代をきずく。56年引退。優勝14回。花籠部屋をついだが,61年廃業。プロレスラーをへて,学生援護会顧問。石川県出身。日大卒。本名は輪島博。

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