辺縁性歯周炎(読み)へんえんせいししゅうえん(英語表記)marginal periodontitis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

辺縁性歯周炎
へんえんせいししゅうえん
marginal periodontitis

歯肉炎がさらに進んで深部の歯周組織を侵し,歯槽骨まで吸収される疾患をいう。慢性の炎症であるが,しばしば急性の悪化を繰返す。歯周組織の破壊程度はさまざまであるが,高度のものでは歯肉は赤くはれ,化膿し,歯は弛緩して動揺する。歯と歯肉の間にできる歯周ポケットは深くなり,歯根に歯石が沈着し,さらに炎症を悪化させる。ポケットから排膿,出血があり,歯槽骨の吸収が進み,歯が脱落するにいたる。歯がなくなると,その部の炎症は消失する。治療は,早期に咬合調整や歯の固定を行い,歯石除去,歯肉マッサージなどを行う。歯周ポケットを浅くする目的の手術も行われる。糖尿病,心疾患,膠原病をはじめ,全身の栄養失調や衰弱があると,歯周炎は悪化しやすく,軽快しがたい。

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世界大百科事典内の辺縁性歯周炎の言及

【歯槽膿漏】より

…歯肉の炎症に始まり,歯槽骨がしだいに消失し,歯が動揺するようになる。歯槽膿漏とは,このような一連の歯周組織の疾患(歯周疾患)の末期的な症状に対して用いられる言葉であるが,近年は歯槽膿漏という言葉より,辺縁性歯周炎,歯周疾患という言葉が用いられるようになってきた。歯槽膿漏といわれる症状を呈する者は若年者には少なく,中年以降に多いが,その前兆といえる歯肉炎のある者は若年者にも多い。…

【歯痛】より

…しかし,その治療法が不確実であると,根尖歯周組織に炎症を生じ,二次的な傷害を招くことになる。
[歯周組織の炎症によって生じる痛み]
 歯の生え際から生じる辺縁性歯周炎(いわゆる歯槽膿漏)によるものと,歯根の先端付近に生じる根尖性歯周炎によるものとがある。辺縁性歯周炎は,ほとんどが慢性の経過をとり,痛みを生じることは少ないが,炎症が進み歯が著しく動揺するようになると,物がかみにくくなることはもちろん,歯肉の発赤,腫張,化膿などを伴うようになり,痛みを生じることがある。…

※「辺縁性歯周炎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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