近付ける(読み)チカヅケル

デジタル大辞泉 「近付ける」の意味・読み・例文・類語

ちか‐づ・ける【近付ける】

[動カ下一][文]ちかづ・く[カ下二]
近くへ寄せる。「船を岸壁に―・ける」「顔を―・けてのぞきこむ」
人を近寄らせる。また、人と人とを親しくさせる。「危険な人物を―・けない」「パーティー二人を―・ける」
めざすものに近い状態にする。「目標額に―・ける」

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精選版 日本国語大辞典 「近付ける」の意味・読み・例文・類語

ちか‐づ・ける【近付】

  1. 〘 他動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]ちかづ・く 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙
  2. 近くへ呼ぶ。近くに寄せる。そばに来させる。
    1. [初出の実例]「新開遠江守真行を近付て宣ひけるは」(出典:太平記(14C後)三八)
    2. 「顔を近づけた彼は」(出典:死霊‐二章(1946‐48)〈埴谷雄高〉)
  3. そばへ寄せて親しくする。
    1. [初出の実例]「王たる者は刑人を近(チカツケ)ず。自ら往すべからず」(出典日本書紀(720)用明元年五月(寛文版訓))
    2. 「之を近(チカ)づけて何かの役に立つこともあらうと云ふやうな」(出典:福翁自伝(1899)〈福沢諭吉〉品行家風)
  4. ある状態に近くする。似るようにする。
    1. [初出の実例]「自然主義は文学を生活に近づけた。文学を事実に近づけた」(出典:近代文学と生活の問題(1934)〈唐木順三〉二)

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