造次(読み)ゾウジ

デジタル大辞泉 「造次」の意味・読み・例文・類語

ぞう‐じ〔ザウ‐〕【造次】

《古くは「そうし」「ぞうし」とも》とっさの場合。ごく短い時間。
「尊い神の道を奉じて―にも顛沛てんばいにも神の御恵を感謝せねばなりませぬ」〈魯庵社会百面相

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精選版 日本国語大辞典 「造次」の意味・読み・例文・類語

ぞう‐じザウ‥【造次】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「そうし」とも。「造」はにわか、「次」はついでの意 ) にわかのとき。わずかな間。また、あわただしい様子。草次。→造次顛沛(ぞうじてんぱい)
    1. [初出の実例]「謁望の至り造次に何をか言む」(出典:将門記(940頃か))
    2. 「造次(サウシ)にも忠戦を計らずと云ふ事なし」(出典太平記(14C後)二一)
    3. 「造次にも顛沛にも敢て之を忘るることなかりし」(出典:同志社設立の始末(1883)〈新島襄〉)
    4. [その他の文献]〔漢書‐景十三王伝〕

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普及版 字通 「造次」の読み・字形・画数・意味

【造次】ぞう(ざう)じ

草率のとき。とっさ。〔論語里仁君子ふるも仁にふこと無し。にも必ず是(ここ)に於てし、沛(てんぱい)(非常の難儀)にも必ず是に於てす。

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