過変態(読み)カヘンタイ(その他表記)hypermetamorphosis

デジタル大辞泉 「過変態」の意味・読み・例文・類語

か‐へんたい〔クワ‐〕【過変態】

昆虫変態で、幼虫段階で著しく異なる形態に変わること。擬蛹ぎようの段階を経て、さらに脱皮してさなぎになるツチハンミョウ類や、寄生性のネジレバネ類などに見られる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「過変態」の意味・わかりやすい解説

過変態
かへんたい
hypermetamorphosis

昆虫の完全変態うち,初期幼生と後期幼生で基本体制が変るものをいう。寄生性の膜翅目撚翅目にみられ,幼虫が宿主体内に寄生するという特殊な環境に適応した現象。膜翅目のコバチ類では,宿主体内で卵が早期に孵化し第1齢は原肢型幼虫,以後,膜翅目特有の無肢型幼虫となる。撚翅目では第1齢は三爪幼虫でその後宿主体内にもぐり無肢型幼虫となる。

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世界大百科事典(旧版)内の過変態の言及

【ツチハンミョウ(土斑猫)】より

…みつを食べて2回脱皮し,擬蛹(ぎよう)と呼ばれる眠(みん)幼虫となり,さらに脱皮してさなぎとなる。このような複雑な変態を過変態という。オオツチハンミョウ,ヒメツチハンミョウ,マルクビツチハンミョウ(イラスト)など,日本からは7種が知られる。…

※「過変態」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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