道安寺(読み)どうあんじ

日本歴史地名大系 「道安寺」の解説

道安寺
どうあんじ

[現在地名]東予市楠 南

くすのきの南部、きた川の右岸にある。医王山と号し、高野山真言宗本尊薬師如来

伊予温故録」によると、大化三年(六四七)恵顕の開基で、孝徳天皇の勅願所となり、医王山鵬成ぼうじよう寺と号した。五重塔が建てられ、天智天皇の時代(六六二―六七一)小千守興が道安寺と改めた。正平八年(一三五三)細川頼之が世田山城を攻めたとき、楠村の道安寺・供山くさん寺・成福じようふく寺の三寺は細川軍のため焼失したが、神宮寺(字成福寺)、十方寺(旧庄内村)の二寺は頼之が陣地としたので放火を免れた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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