適意(読み)テキイ

デジタル大辞泉 「適意」の意味・読み・例文・類語

てき‐い【適意】

心にかなうこと。気に入ること。
「始めこの書を編著せしときは、―の事なりしが」〈中村訳・西国立志編
心のままにすること。思いのまま。「各人適意にまかせる」

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精選版 日本国語大辞典 「適意」の意味・読み・例文・類語

てき‐い【適意】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 心にかなうこと。気に入ること。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「始めこの書を編著せしときは、適意の事なりしが、この再次の属草は、その労苦惨痛」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉四)
  3. 心のままにすること。思いのまま。随意。〔和英語林集成初版)(1867)〕
    1. [初出の実例]「唯だ君の適意(テキイ)たるべし」(出典花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉三〇)
    2. [その他の文献]〔世説新語‐識鑒〕

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普及版 字通 「適意」の読み・字形・画数・意味

【適意】てきい

心にかなう。〔世説新語識鑒〕張季鷹()、齊王の東曹掾に辟(め)さる。洛に在りて秋風のるを見、因りて中のの羹、鱸魚(ろぎよ)の膾を思うて曰く、人生を得るを貴ぶのみ。何ぞ能く數千里に羈宦(きくわん)して以て名(もと)めんと。

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