郡斎読書志(読み)ぐんさいどくしょし(英語表記)Jùn zhāi dú shū zhì

改訂新版 世界大百科事典 「郡斎読書志」の意味・わかりやすい解説

郡斎読書志 (ぐんさいどくしょし)
Jùn zhāi dú shū zhì

中国,南宋晁公武(ちようこうぶ)(昭徳先生)が著した図書解題目録。四川の井度が集めた多くの書物について,晁公武公務余暇に,役所郡斎)で解説を作ったもの。1151年(紹興21)に成る。経史子集四部に分類され,陳振孫の《直斎書録解題》とともに宋代に存在した書籍の実際を知る貴重な史料でもある。原本4巻に趙希弁が付加した3巻をあわせた袁州本と20巻の衢(く)州本の2系統の板本があり,清の王先謙両者を校合している。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「郡斎読書志」の意味・わかりやすい解説

郡斎読書志
ぐんさいどくしょし
Jun-zhai du-shu-zhi

中国の図書解題書。宋の晁公武の著。もと4巻。公武が四川の役人をしているとき,多数の貴重な文献を入手して,これを経,史,子,集の4部に分け,その総序を記し,各文献の巻数著者,著者の略歴,内容などを解説したもの。門人の姚応績が続修した 20巻本 (衛州本) と,宋の趙希弁が増修した 23巻本 (袁州本) とが伝わっている。

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