山川 世界史小辞典 改訂新版 「鄭氏台湾」の解説
鄭氏台湾(ていしたいわん)
明朝の遺臣鄭成功(ていせいこう)が台湾に樹立した政権。成功は明朝滅亡後,南明(なんみん)政権に加わった功績により朱姓を賜り,反清活動を続けた。清朝の遷界令(せんかいれい)による沿岸封鎖を受けると,1661年オランダ人を駆逐して台湾を根拠地とした。翌年病死すると息子の鄭経(ていけい)があとを継ぎ,三藩(さんぱん)の乱に乗じて大陸への反攻を図ったものの失敗した。その後,清朝の攻撃を受けて鄭氏はわずか3代で降伏し,清朝による中国統一が完成した。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報