酸性霧(読み)サンセイム(その他表記)acid fog

デジタル大辞泉 「酸性霧」の意味・読み・例文・類語

さんせい‐む【酸性霧】

酸性大気汚染物質を含んだ霧。空気中に長時間漂っているため、酸性雨より酸性度が強く、森林などに大きな被害を及ぼす。→酸性雨

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「酸性霧」の意味・わかりやすい解説

酸性霧
さんせいむ
acid fog

硫酸硝酸などを含んで酸性化した工場火力発電所自動車などで使用される石油石炭などの燃焼によって放出される硫黄酸化物 SOx窒素酸化物 NOxが,大気中で硫酸や硝酸に酸化され,霧に取り込まれて酸性霧となる。霧は滞留時間が長く,通常,酸性霧のほうが酸性雨よりも pHが低い。植物の葉面などにも霧のほうが雨よりも吸着されやすく,したがって,植物への影響も酸性雨よりも大きいと考えられている。

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