重クロム酸(読み)じゅうくろむさん(英語表記)bichromic acid

日本大百科全書(ニッポニカ) 「重クロム酸」の意味・わかりやすい解説

重クロム酸
じゅうくろむさん
bichromic acid

化学式H2Cr2O7となるクロム(Ⅵ)の二核オキソ酸。正式名称は二クロム酸dichromic acidであるが、歴史の長い重クロム酸の名称も慣用されている。組成誤解から命名された重炭酸や重硫酸と異なり、重クロム酸は二核オキソ酸であるから、その名称は誤称ではない。溶液でのみ存在し、遊離酸は得られていないが、塩は知られている。水溶液中では黄色のクロム酸イオンCrO42-平衡にあり、酸性側では橙赤(とうせき)色の重クロム酸イオンが支配的となる。

Cr2O72-+H2O2H++2CrO42-
 強力な酸化剤である。

[岩本振武]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「重クロム酸」の意味・わかりやすい解説

重クロム酸
じゅうクロムさん

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