デジタル大辞泉
「重クロム酸」の意味・読み・例文・類語
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じゅう‐クロムさんヂュウ‥【重クロム酸】
- 〘 名詞 〙 ( クロムは[ドイツ語] Chrom ) 化学式 H2Cr2O7 であらわされる酸。各種の塩が知られているが、遊離の状態では得られていない。正式名称は二クロム酸。
- [初出の実例]「いつの間にか危険な重クロムサンの酸液と入れ換へられてゐたりしてゐるのが」(出典:機械(1930)〈横光利一〉)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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重クロム酸
じゅうくろむさん
bichromic acid
化学式H2Cr2O7となるクロム(Ⅵ)の二核オキソ酸。正式名称は二クロム酸dichromic acidであるが、歴史の長い重クロム酸の名称も慣用されている。組成の誤解から命名された重炭酸や重硫酸と異なり、重クロム酸は二核オキソ酸であるから、その名称は誤称ではない。溶液でのみ存在し、遊離酸は得られていないが、塩は知られている。水溶液中では黄色のクロム酸イオンCrO42-と平衡にあり、酸性側では橙赤(とうせき)色の重クロム酸イオンが支配的となる。
Cr2O72-+H2O
2H++2CrO42-
強力な酸化剤である。
[岩本振武]
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の重クロム酸の言及
【二クロム酸】より
…化学式H2Cr2O7。重クロム酸bichromic acidともいうが,これは誤称である。遊離の状態では得られず,酸化クロム(VI) CrO3の水溶液中でクロム酸H2CrO4と平衡を保っていることが知られている。…
※「重クロム酸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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