重茂崎唐舟遠見番所跡(読み)おもえざきからふねとおみばんしよあと

日本歴史地名大系 「重茂崎唐舟遠見番所跡」の解説

重茂崎唐舟遠見番所跡
おもえざきからふねとおみばんしよあと

[現在地名]宮古市重茂 館

たて集落の中央、重茂館の北の砦にあたる小山の上に造られていた。寛永一六年(一六三九)徳川幕府によって出された鎖国令に対応して、盛岡藩が領内七ヵ所の海浜に設けた浦番所の一つ。「雑書」同年四月二六日条に「浦番の名改に、重茂崎、鷹巣文右衛門、同心吉左衛門遣、御番屋改手形被取参候」とあり、同年一〇月四日条には「浦番改、重茂・舟越、重茂与左衛門」とある。のちにはこの浦番所を唐舟遠見番所と称するようになった。正保国絵図では重茂崎山上に描かれている。初め浦番役人は下級武士が派遣され交替勤務するのが例であったが、江戸時代中頃から多くは地方給人がその任にあたるようになった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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