野別府(読み)のびゆう

日本歴史地名大系 「野別府」の解説

野別府
のびゆう

中世から近世にかけての新納にいろ院内の地域区分の一つ。およそ耳川と小丸おまる川に挟まれた日向灘に面する地域をさす。

〔中世〕

文保二年(一三一八)三月、新納院地頭職は島津忠宗から時久に譲られており(「関東下知状并島津道義譲状案」樺山文書)、鎌倉時代には新納院地頭職は島津氏に伝来していた。南北朝期に日向国に下向した伊東氏は「新納院野へう(別府)」内に知行地を確保していた(年月日未詳「某坪付写」伊東文書)。また南北朝期の土持氏の所領を示すとみられる年月日未詳の野別苻坪付(土持文書)には野別苻の内として「いのくほ」(現川南町猪窪)、「下とゝろ」(現都濃町川北の下轟)、「薗田」がみえる。長禄元年(一四五七)七月、財部たからべ(現高鍋町)に拠る県土持氏と伊東氏が合戦を繰広げたが、土持氏は敗北

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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