野畑遺跡(読み)のばたけいせき

日本歴史地名大系 「野畑遺跡」の解説

野畑遺跡
のばたけいせき

[現在地名]大津市瀬田三丁目

瀬田せた廃寺の西、瀬田川河畔にかけての低丘陵上に営まれた遺跡で、北へ約五〇〇メートルの地点に勢多せた駅家の推定地として知られるどううえ遺跡がある。昭和五六年(一九八一)・五八年・五九年の発掘調査で五世紀中頃から六世紀初頭の竪穴住居跡を中心とした集落遺構と、八世紀から九世紀にかけての掘立柱建物跡・横板井籠組井戸跡・平窯跡などの遺構群が検出され、後者の遺構に伴って和同開珎・万年通宝などの銅銭墨書土器(「国分僧寺」など)緑釉陶器、土馬・斎串などの祭祀遺物、曲物・木沓・漆器椀といった珍しい遺物が出土している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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