野際(読み)のぎわ

精選版 日本国語大辞典 「野際」の意味・読み・例文・類語

の‐ぎわ ‥ぎは【野際】

〘名〙 野原とその付近。野のあたり。野辺。また、野のはずれ。
万代(1248‐49)春上「安達野ののきはのますげもえにけりいはゆる駒のけしきしるしも〈藤原実定〉」

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日本歴史地名大系 「野際」の解説

野際
のぎわ

[現在地名]吉野町大字吉野山

下千本の花山蔵王ざおう堂との間、吉野山の下町の通称。藤原道長の「御堂関白記」に、寛弘四年(一〇〇七)八月七日、現光げんこう寺より野極のぎわに宿り、八月一二日、石蔵いわくら金照房から野極を立ち乗馬下道より水辺に至るとあり、「新葉集」巻九、前大納言頼意の歌の詞書に「金峯山野際の社に参籠しけるに、梅の花のさきたるを見てよみ侍りける」とみえる。また、金峯山きんぶせん寺の当山年中行事条々(竹林院蔵)康正二年(一四五六)卯月に「正月八日より野際近辺の内西方を召され、宿坊八日九日之夜并十日修正御出仕、修正の用僧は野際近辺の交衆

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