金コロイド(読み)きんコロイド(その他表記)auri (198AU) colloid

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「金コロイド」の意味・わかりやすい解説

金コロイド
きんコロイド
auri (198AU) colloid

放射性医薬品一種。金 198をコロイドの形で含む赤紫色の水性注射液である。熱に安定であり,生理食塩液局所麻酔薬などと混和することはできるが,金属イオンを加えると凝集する。本品は注射局所に沈着して広がらないし,半減期が 2.69日と寿命が短いので危険が少いという特徴があり,悪性腫瘍治療に用いられる。そのほか,癌転移巣の発見や,広がりの診断にも用いられる。

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世界大百科事典(旧版)内の金コロイドの言及

【コロイド】より

…凝縮法としては,溶媒組成を変えたり温度を下げることにより溶解度を下げてコロイド粒子を析出させる方法,あるいは化学反応により生成した物質を成長させる方法がある。コロイドの研究に広く用いられてきた金コロイドは,テトラクロロ金(III)酸HAuCl4水溶液を沸騰させながらホルムアルデヒドで還元することによりつくられる。10~20nmの粒径をもち,ルビー色を示す。…

※「金コロイド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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