金井由輔(読み)かない ゆうすけ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「金井由輔」の解説

金井由輔(2代) かない-ゆうすけ

?-? 江戸時代後期の歌舞伎作者
はじめ初代尾上松助(のち松禄)の門にはいり,敵役をつとめるが,文化12年(1815)作者に転じた。文政元年4代鶴屋南北の引き立てで2代由輔を襲名,二枚目作者にすすむ。以後,南北の助手をつとめ,常磐津(ときわず),清元の作者として知られた。前名は松井由輔(2代)。俳名は鍋太,三暁。作品に常磐津「色盛松楓道」,清元「其噂吹川風(そのうわさふけよはるかぜ)」など。

金井由輔(初代) かない-ゆうすけ

?-? 江戸時代後期の歌舞伎作者。
金井三笑の3男。寛政4年江戸市村座の二枚目作者となる。10年(1798)松井由輔から金井由輔とあらため,市村座の立作者にすすんだ。世話物にすぐれ,「侠容形近江八景」など富本節の詞もつくった。初名筒井半二。俳名は三幸。屋号井筒屋。作品に「花櫓橘系図」など。

金井由輔(3代) かない-ゆうすけ

?-? 江戸時代後期の歌舞伎作者。
初代金井由輔の子。江戸の人。天保(てんぽう)3年(1832)3代松井由輔をつぎ三枚目作者となり,6年二枚目作者にすすむ。8年金井と改姓。その後の消息は不明。初名は松井半次。作品に「初芝居愛敬曾我」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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