金吹町（読み）きんぶきちよう

日本歴史地名大系

金吹町
きんぶきちよう

• 京都市：中京区
• 竜池学区
• 金吹町

中京区両替町通二条下ル

南北に通る両替町（りようがえまち）通を挟む両側町。町の中央を東西に押小路（おしこうじ）通（旧押小路）が通る。

平安京の条坊では、町の北側は左京三条三坊四保九町、南側は一〇町の地にあたる。

町名は、寛永一四年（一六三七）洛中絵図に「両かゑ丁」とあり、近世を通じて変化はなく、明治三年（一八七〇）に「金吹町」となった。「両替町」の名は、近世金座銀座があったことによる。「金吹町」については「坊目誌」に「凡そ金属を冶工する之を吹くと言ふ」とあり、同様に金銀座にちなむ。

寛文五年（一六六五）刊「京雀」に「両替町（二条通さがる）　同両替町　同下町　同両替町　右四町のあひだ両替町に金座銀座の家々軒をならべたり、銀座の司大黒屋常是朱座（じようせしゆざ）の司この町にあり」とあって、二条から三条までは金銀朱座が多かった。

金吹町
かねふきちよう

• 東京都：中央区
• 旧日本橋区地区
• 金吹町

[現在地名]中央区日本橋本石町（にほんばしほんごくちよう）三丁目・日本橋室町（にほんばしむろまち）三丁目

本石町一―二丁目と本（ほん）町一―二丁目間にある南北の横町。安永三年小間附町鑑では京間四一間、公役金を負担する。名主は本石町と同じ。寛永江戸絵図には「ふきや町」、寛文新板江戸絵図では「金吹丁」とある。ふきや・金吹はともに金座の吹立所であり、金座改役後藤庄三郎支配下の小判師らが居住し小判を鋳造していた。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」