金尽(読み)かねずく

精選版 日本国語大辞典 「金尽」の意味・読み・例文・類語

かね‐ずく‥づく【金尽】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 何ごとも金銭で解決しようとすること。金次第。金の力。かねずくめ。
    1. [初出の実例]「今時金づくで成る女色(ぢょしき)に、仕掛者でなきはなし」(出典浮世草子傾城禁短気(1711)三)
  3. 金銭に関する事柄。金銭問題。
    1. [初出の実例]「金(カネ)づくにてこれまでみがきし武士道をすて、先祖の名までをけがすこと、思へば思へば無念なり」(出典:読本・昔話稲妻表紙(1806)三)

かね‐ずくめ‥づくめ【金尽】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 金銭のあるかぎりをつくすこと。ぜいたくをきわめること。
    1. [初出の実例]「金ずくめにして養生し、此しうとめがせい力でほんぶくさせて見せふぞと」(出典:浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(1712頃)相の山)
  3. かねずく(金尽)
    1. [初出の実例]「梅川がゐなか客、かねずくめにて張り合かける」(出典:浄瑠璃・冥途の飛脚(1711頃)上)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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