金正男(読み)きむ・じょんなむ(英語表記)Kim Jong-nam

知恵蔵miniの解説

金正男

北朝鮮の故・金正日総書記の長男で、金正恩第1書記の異母兄。1971年5月10日生まれ。母親が既婚者であったことから、出生当時は父・正日によって存在を隠されていた。スイスやロシアへの留学歴があり、母国語の他に数カ国後を操るとされる。コンピューターにも精通し、北朝鮮の光ファイバー情報ネットワークの構築などを指導した。正日の後継者候補に挙げられていたが、政治に関心がなく、出生に問題もあることから、2009年、三男の正恩が後継者に指名された。07年より中国・マカオに滞在していたが、この頃、正恩によって暗殺を謀られたとされる。以来、海外メディアの取材に母国の3世代世襲制について批判的な見解を述べていることもあり、北朝鮮の軍部などに敵視されているとも言われる。正日の死去直後の11年12月に帰国して以降、北朝鮮への入国は不明。金正恩体制が発足した12年1月にマカオからシンガポールへ住居を移したことが韓国メディアによって報じられている。

(2012-11-18)

金正男

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の故・金正日(キムジョンイル)総書記と2番目の妻・成蕙琳(ソンヘリム)の長男として、1971年5月10日に生まれる。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄にあたる。幼少期をモスクワで過ごし、1980年からスイスなどに2年間留学した。88年に朝鮮コンピューター委員会委員長を務め、95年には朝鮮人民軍の大将の階級に昇進したとされる。一時は金正日の後継者候補と目されたが、2001年に偽造旅券で日本に密入国しようとし摘発されて中国に追放され、09年に三男の正恩が後継者に指名された。07年より中国やマカオに滞在し、10年には、3代世襲に反対する旨の発言を行った。正日の死去直後の11年12月に帰国して以降、北朝鮮への入国は不明。金正恩体制が発足した12年1月に、マカオからシンガポールへ住居を移したことが海外メディアによって報じられた。17年2月13日、マレーシアの首都クアラルンプールの空港で死亡したことが翌14日に報道された。北朝鮮の工作員に毒殺されたとみられている。

(2017-2-16)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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