金砂神社（読み）かなさじんじや

日本歴史地名大系

金砂神社
かなさじんじや

• 秋田県：秋田市
• 久保田城下
• 保戸野
• 金砂神社

[現在地名]秋田市保戸野金砂町

町名のもとになった神社で、現在は秋田工業高校の近くに小社として残る。祭神は天照大神・大物主大神・大山咋大神、ほか二神。金砂山は常陸にあり、金砂山大権現を祀り、別当は金砂山滝聖院東清（とうせい）寺（真言宗）である。「六郡総諸寺院由緒」（県立秋田図書館蔵）所収の東清寺由来は、文明―永正（一四六九―一五二一）の頃佐竹氏一七代義舜が山入氏義に襲われて金砂山に籠城した時、これを保護した結果、佐竹氏は代々金砂山大権現を崇敬するに至ったという。

慶長七年（一六〇二）佐竹氏秋田移封の時、別当大阿闍梨宥玄は「毎歳湯殿山依参詣、奥筋之案内者、其上武功之誉」により、「天英(義宣)公御妹君并御兵具五拾駄」（六郡総諸寺院由緒）を預けられ秋田に下向した。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」