デジタル大辞泉 「金融バブル」の意味・読み・例文・類語
きんゆう‐バブル【金融バブル】
[補説]1980年代以降、米国の主導により規制緩和による金融の自由化・グローバル化が進み、金融市場の規模が急速に拡大。一方、金融緩和によって市中に豊富な資金が供給され、余剰資金が株・不動産などへの投機的な投資に向けられた。投資銀行・ヘッジファンドは最先端の金融工学を駆使してCDSなどの金融派生商品(デリバティブ)を開発。リスクを分散し、高いレバレッジ効果で巨額の資産を運用した。こうして金融経済が実体経済の数倍もの規模に膨張し、金融バブルを生む結果となった。2007年に米国でサブプライムローンの不良債権化が進み、世界中に影響が波及。2009年に米国大手証券会社リーマンブラザーズが経営破綻すると、世界中の金融市場で連鎖的に信用収縮が起こり、金融バブルは崩壊した。→リーマンショック