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金融市場 きんゆうしじょう money market

翻訳|money market

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

金融市場
きんゆうしじょう
money market

貸付資金を取引する市場。ここでは貸手と借手の需給資金量は金利 (利子率) の変動によって調整される。金融市場は取引される貸付資金の性質によっていくつもの種類に分けられるが,大づかみには短期金融市場 (貨幣市場) ,長期金融市場 (資本市場) ,および国際金融市場,国内金融市場に分けられる。

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知恵蔵2015の解説

金融市場

金融取引が行われる市場。狭義では、市場型取引の市場。市場型取引とは、金融機関を始めとした企業や家計など不特定多数経済主体による競り合いを通じて、価格(金利)などの取引条件が決定される取引をいう。市場型取引の市場は、通常、満期までの期間が短期(1年未満)か長期(1年以上)かにより、短期金融市場と長期金融市場とに分けられる。前者はマネーマーケット、後者は資本市場と呼ばれることもある。短期金融市場は、コール市場手形市場など、参加者が金融機関に限定されたインターバンク市場と、現先(将来の売り戻し〈または買い戻し〉をあらかじめ約束した債券等の取引)市場・CD市場・CP市場など、事業法人などの非金融機関も参加しうるオープン市場に分けられる。長期金融市場には、公社債市場株式市場などがあり、それぞれ発行市場流通市場から成る。市場型取引の市場に対し、相対(あいたい)型取引の市場とは、企業や家計などの経済主体が、特定の金融機関と1対1で取引条件を決定する取引をいう。貸出取引や預貯金取引がこれにあたる。なお、広義の金融市場から証券市場(資本市場)を除いたものを金融市場と呼ぶこともある。

(吉川満 (株)大和総研常務理事 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

きんゆう‐しじょう〔‐シヂヤウ〕【金融市場】

金融取引が行われ、資金の需給関係が調整される市場。国内金融市場・国際金融市場・長期金融市場短期金融市場など。信用市場。

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世界大百科事典 第2版の解説

きんゆうしじょう【金融市場】

金融市場とは,資金の貸借取引が行われる場,あるいは資金需給が調整される場ないし過程のことをいい,金利はそこに成立する価格のことをいう。この場合,資金の貸借取引の範囲ないし資金の性格いかんによって,金融市場の意味も広狭さまざまに理解される。
[個別市場・部分市場]
 最広義の金融市場は,国民経済における金融的な資金の流れの全体をさすことになる。それは,種々の個別市場ないし部分市場から構成され,それに応じて種々の金利が形成される。

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大辞林 第三版の解説

きんゆうしじょう【金融市場】

資金取引の行われる抽象的な市場の総称。取引区分から国内金融市場と国際金融市場に、期限区分から長期金融市場と短期金融市場に区別される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

金融市場
きんゆうしじょう

広義には金融取引が行われるすべての市場、すなわち、資金の需要と供給が調節される市場をいう。
 通例、金融市場はその取引方法の違いにより、(1)相対型取引(あいたいがたとりひき)金融市場、(2)市場型取引金融市場、の二つに分類される。すなわち、(1)は個々の取引主体(たとえば、家計や企業)が特定の取引者(たとえば、銀行)と個別的に金利や期間などの取引条件を決定する市場であり、貸出市場や預貯金市場がこれにあたる。一方、(2)は不特定多数の取引者間の競争を通じて、取引条件が決定される市場であり、狭義の金融市場という場合、それは市場型取引金融市場をさす。
 市場型取引金融市場は短期金融市場と長期金融市場から構成されている。さらに、短期金融市場はインターバンク市場とオープン市場、長期金融市場は公社債市場と株式市場からそれぞれ構成される。また、公社債市場と株式市場はそれぞれ、発行市場と流通市場の二つの市場から構成される。短期金融市場は、取引される金融資産の満期までの期間(残存期間)が1年未満で、おもに金融機関が保有する貨幣など流動性の高い資産の一時的な過不足を調整する市場であり、また、中央銀行(日本銀行)が日々の金融調節を行う場としても機能している。長期金融市場は、金融資産の残存期間が1年以上で、投資支出や実物資産の蓄積を目的とした金融資産、すなわち、社債や株式などが取引される市場である。
 短期金融市場は2005年(平成17)末で取引残高307兆円(1980年末比で約18倍の伸張)と、急速な勢いで発展してきた。その背景には、1979年(昭和54)の譲渡性預金(CD)市場、1985年の無担保コール市場、1986年の短期国債(TB)市場、1987年のコマーシャルペーパー(CP)市場といった、新市場の創設があり、また、2000年1月から実施に移された、日本銀行当座預金取引の即時グロス処理Real Time Gro-ss Settlement(RTGS)化など、決済の利便性が高まってきたことがある。とりわけ、2000年代では金融政策(ゼロ金利政策や量的緩和政策)を契機に内外の関心が集まり、「金融政策が働きかけるマーケット」としての重要性が増している。
 そのような変化もあり短期金融市場は構造的変化をみせている。一例がインターバンクからオープン市場への顕著な資金シフトである。これは、(1)手形売買市場の実質的消滅、(2)コール市場残高の大幅減少、などによりインターバンク市場が縮小傾向にある一方、債券新現先市場の創設、CPのペーパーレス化などオープン市場の整備が進められてきたことが理由である。
 他方、長期金融市場はもともと、日本の金融構造が銀行依存、すなわち、間接金融優位といった状況が長らく形成されていたため、市場として未発達の側面が強かった。とくに証券市場は、(1)市場集中の原則、(2)時間優先の原則、(3)先物取引禁止の原則、のいわゆる「市場三原則」が存在し、日本の証券規制を形づくっていた。しかし、証券市場も1996年11月に打ち出された「日本版金融ビッグバン」によって、証券会社の登録制(1998年12月)、株式委託売買手数料の自由化(1999年10月)などを実施、とくに株式市場は株式店頭市場の位置づけの見直し、新興企業市場の創設などで活発化した。公社債市場も国債の大量発行を背景にその流通促進化を図るため、個人向け国債(2003年3月~)、物価連動債(2004年3月~)の発行開始など整備がなされている。[原 司郎・北井 修]
『館龍一郎・浜田宏一著『現代経済学 6 金融』(1972・岩波書店) ▽堀内昭義著『金融論』(1990・東京大学出版会) ▽翁邦雄著『金融政策――中央銀行の視点と選択』(1993・東洋経済新報社) ▽鹿野嘉昭著『日本の銀行と金融組織』(1994・東洋経済新報社) ▽藤木裕著『金融市場と中央銀行』(1998・東洋経済新報社) ▽貝塚啓明編『金融資本市場の変貌と国家』(1999・東洋経済新報社) ▽柴沼武・森映雄・藪下史郎・晝間文彦著『金融論』新版(2000・有斐閣) ▽白塚重典・藤木裕著「ゼロ金利政策下における時間軸効果――1999―2000年の短期金融市場データによる検証」(『金融研究』第20巻第4号所収・2001・日本銀行金融研究所) ▽高木仁・黒田晁生・渡辺良夫編著『金融市場の構造変化と金融機関行動』(2001・東洋経済新報社) ▽氏家純一編『日本の資本市場』(2002・東洋経済新報社) ▽福田慎一編著『日本の長期金融』(2003・有斐閣) ▽日本銀行金融研究所編『新しい日本銀行――その機能と業務』増補版(2004・有斐閣) ▽富田俊基著『国債の歴史――金利に凝縮された過去と未来』(2006・東洋経済新報社) ▽鹿野嘉昭著『日本の金融制度』第2版(2006・東洋経済新報社)』

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世界大百科事典内の金融市場の言及

【市場】より

…これら雇用,金融関係も競争的要素を含んで貨幣支払によってなされるところから,それらを財市場に擬すことができるようになった。すなわち雇用は労働力商品ないし労働サービスの売買で労働市場をなし,金融は貨幣使用や債券売買,いわゆる金融商品の売買であり,金融市場においてなされるとみなされることになった。こうして市場は,場所からいっても機能からいっても局所的なものでなく,社会的機能をもつがゆえにそうなるのだが,他の社会制度からの限界づけや他の制度との調和を伝統,慣行,法規則などのかたちで制度に組み込んだ売買の制度であるといえる。…

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