釜石街道(読み)かまいしかいどう

日本歴史地名大系 「釜石街道」の解説

釜石街道
かまいしかいどう

内陸部の遠野と海岸部の釜石間を結んだ街道。遠野上組かみくみ町の枡形を出ると延享元年(一七四四)道標があり、「右ハかまいし道、左ハをふつち道」と記す。釜石街道は早瀬はやせ川沿いに東に進んで青笹あおざさ村・細越ほそごえ(現遠野市)を通り、仙人せんにん(標高八八七メートル)を越え、甲子かつし川沿いに下って釜石大只越おおただこえの外れで浜街道に合流する。御領分中道法駄賃帳(神林文書)に、遠野より甲子町まで八里一二町、本馬三二九文、甲子より釜石浦まで二里六町、本馬七八文とある。中世遠野を領した阿曾沼氏が、遠野と沿岸部の領地釜石郷を結ぶ道として開いたと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「釜石街道」の意味・わかりやすい解説

釜石街道
かまいしかいどう

岩手県中南部,盛岡市から釜石市にいたる新旧2本の街道。旧街道は遠野街道 (国道 396号線) ともいわれ,花巻市北東部,遠野市経由。新街道は花巻市南東部経由。盛岡-花巻間は国道4号線,花巻-遠野-釜石間は国道 283号線となっている。釜石-遠野間を釜石街道とし,盛岡-遠野間を遠野街道とすることもある。北上高地を横断して盛岡市から太平洋岸に出る重要な道路である。

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