朝日日本歴史人物事典 「鈴木清風」の解説
鈴木清風
生年:正保3(1646)
江戸前期の俳人。出羽国村山郡(山形県)尾花沢の人。紅花を扱う商人で尾花沢の豪商として知られた。職業俳人ではなかったが,みずから選集を編むほどの俳諧好きで,商用で旅行することも多かった関係で,江戸,大坂,京都の俳人との交流も密だった。松尾芭蕉とも江戸で知り合い,元禄2(1689)年に『おくのほそ道』の旅でその世話になった芭蕉は,「かれは富めるものなれど,志いやしからず」と同書に記している。しかし晩年は次第に俳諧から遠ざかった。<参考文献>星川茂平治『尾花沢の俳人鈴木清風』
(田中善信)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報