知恵蔵 「鉄人28号」の解説
鉄人28号
ストーリーは、鉄人28号をリモコンで操作する金田正太郎を中心に展開される。鉄人は太平洋戦争末期に日本軍の秘密兵器として開発されていたロボットだが、戦争中には完成しなかった。それまでに何度も試作品が作られ、戦後、28番目に成功して「鉄人28号」と名付けられる。敷島博士が開発を担当し、リモコンで動かせるというもの。そのため、リモコンを扱う人が悪者の場合は、悪に利用されてしまう。それを防ぐために、金田正太郎少年がリモコンを操作し鉄人28号を動かして、悪者たちと戦うという展開になっている。
80年に再びテレビアニメ化され、「太陽の使者・鉄人28号」が日本テレビ系列で放映される。その後も、92年に日本テレビ系列で「超電動ロボ・鉄人28号FX」 が、2004年 にテレビ東京系列で「鉄人28号」が放映。05年には実写版で映画化されている。
原作者・横山光輝の出身地の神戸市では、06年からNPO法人設立に向けて活動を開始し、07年にNPO法人「KOBE鉄人PROJECT」を発足。「鉄人28号特別展」(06年)の開催や空港や地元のイベントにブースを出展するなど、活動を続けている。阪神淡路大震災復興の意味を込めた募金を行い、その資金で09年にJR新長田駅南地区に高さ18メートル、重さ50トンの鉄骨構造の「鉄人28号のモニュメント」が作られた。
テレビアニメの放送が始まった1963年から50周年となる2013年4月からは、リメイクされた「鉄人28号ガオ!」の放送がフジテレビ系列でスタートする。主人公の少年探偵・金田正太郎が鉄人28号とともに敵のロボットを倒していくというストーリーになっている。
(金廻すみ子 ライター / 2013年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報