山川 日本史小辞典 改訂新版 「鉇」の解説


やりがんな

槍鉋とも。木材を削る工具で,釿(ちょうな)などで荒削りしたものを仕上げるのに使う。古墳時代から遺品があり古代中世に盛んに使われたが,近世では台鉋(だいかんな)の出現で姿を消した。やや幅の広い槍の穂先に似た刃が少し反(そ)りあがり,これに木柄をつけて両手で握り座って手前に引いて削る。正倉院宝物に遺品があるほか,「石山寺縁起」「春日権現験記」など中世の寺社縁起絵巻に使用場面が描かれる。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む