橋桁を鋼材でつくった橋。鋼材はコンクリートに比して単価が高い,そのままではさびるなど不利な点もあるが,反面,重さや価格の割りに強度が大きく,したがって,荷重全体の中で自重の占める割合が大きい長支間の橋では有利となる。とくに日本では,軽量でかつ延性に富む鋼構造は耐震性の面での利点を買われて,他国に比べ使用実績が多い。鋼材の種類は高張力鋼,耐候性鋼を含めかなり豊富であり,それらは状況に応じて使い分けられる。鋼橋の場合,工場での部材製作は溶接,現場での架設は高力ボルト接合により組み立てるのがふつうである。溶接工法の普及により,鋼板を組み合わせて種々の断面形状の構造がつくられるようになり,鋼橋の設計の自由度はおおいに向上した。圧縮に比較的強いコンクリートと組み合わせた合成構造もかなり広く用いられている。鉄道橋を鉄橋ということがあるが,これは俗称で,鉄橋とは鋼橋以前の鋳鉄,錬鉄製の橋を指すのが正しい。
→橋
執筆者:伊藤 学
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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