自重(読み)ジチョウ

デジタル大辞泉 「自重」の意味・読み・例文・類語

じ‐ちょう【自重】

[名](スル)
自らを重んじること。自分品性を保ち、卑下しないこと。自尊
「自尊―いやしくも卑劣な事はできない」〈福沢福翁自伝
言動を慎んで、軽はずみなことをしないこと。「好漢自重せられたし」「隠忍自重
自分の健康に注意し、大切にすること。自愛。「なにとぞご自重ください」
[類語]自粛自戒控える自制自律禁欲差し控える憚る

じ‐じゅう〔‐ヂユウ〕【自重】

自分の体重。「自重トレーニング
船舶・車両・構造物などの、それ自体の重量
[類語]重さ重量

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「自重」の意味・読み・例文・類語

じ‐ちょう【自重】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 自分の品位を保ち、むやみに卑下したりしないこと。自尊。
    1. [初出の実例]「帛を以てわが詩文を書するは、奢侈を好めるにあらず、才芸を自重するにあらず」(出典:随筆・孔雀楼筆記(1768)二)
    2. 「或は良心を傷けて自重の気を拉(とりひし)いで、課長の鼻息を窺ひ得るかも知れぬが」(出典浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二)
    3. [その他の文献]〔欧陽脩‐答陝西安撫使范龍図書〕
  3. 自分の行動をつつしむこと。気をつけて軽はずみをしないこと。
    1. [初出の実例]「何卒(どうか)自重して戴きたい」(出典:思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉六)
    2. [その他の文献]〔史記‐酷吏伝・郅都〕
  4. 自分のからだをたいせつにすること。自愛。
    1. [初出の実例]「炎吏特酷。万々自重」(出典:某宛本居宣長書簡‐宝暦某年(1757頃か)某月某日)

じ‐じゅう‥ヂュウ【自重】

  1. 〘 名詞 〙 車や機械などの、それ自体の重さ。
    1. [初出の実例]「ジープは、林のところまで自重でバックしていき」(出典:人狩り(1962)〈大藪春彦〉鬼火)

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普及版 字通 「自重」の読み・字形・画数・意味

【自重】じちよう

わが身を大切にする。〔史記酷吏都伝〕是の時、民朴にして自ら重んず。而るに(、獨り嚴を先にす。~列侯宗室も、を見ては側目して、號して鷹(さうよう)と曰ふ。

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