鎌田原遺跡(読み)かまだばるいせき

日本歴史地名大系 「鎌田原遺跡」の解説

鎌田原遺跡
かまだばるいせき

[現在地名]嘉穂町馬見

馬見うまみ山北麓の丘陵中央部に立地する弥生時代中期前半から中期末の墳丘墓。鎌田原弥生墳墓群として県指定史跡。平成三年(一九九一)の調査により墳丘は周溝が巡り、長さ三一メートル・幅二四メートルの隅丸長方形で、高さは一―二メートルの低墳丘と推定された。木槨木棺墓一基・木棺墓七基・土壙墓一基・甕棺墓一一基(大型棺一〇基・小型棺一基)が発見された。大型の木棺墓と木槨木棺墓は墓域の中央付近に、小型の木棺墓と甕棺墓は周辺部に造られる。木棺墓と甕棺墓は中期前半に始まるが、木棺墓は中期中頃で終了し甕棺墓は中期末まで継続する。木槨木棺墓(中期前半)から中細形銅戈一本、二号木棺墓(中期前半―中頃)から細形銅剣の切先一本、三号木棺墓(中期中頃)から翡翠製獣形勾玉一個・翡翠製小型勾玉六個・碧玉製管玉一七八個、七号木棺墓(中期前半)から磨製石鏃七点・磨製石剣切先一本・壺形土器一個、八号木棺墓(中期前半―中頃)から磨製石剣切先一本、八号甕棺墓(中期前半)から中細形銅戈一本、九号甕棺墓(中期前半)から細形銅戈一本が出た。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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