改訂新版 世界大百科事典 「長床衆」の意味・わかりやすい解説 長床衆 (ながとこしゅう) 中世の修験者は,一所不在を本義とし,山から山,寺社から寺社へと修行の旅を続け,客僧とも呼ばれた。これら回国の修行者の,一時の止宿,参籠に供する場が長床で,神社の拝殿や細長い礼殿があてられた。そのうちで長期にわたって滞留する人々を長床衆と称した。その中核は修験者で,寺社の祈禱や法会に参加した。長床衆の名称は,熊野で使用され,以後天台系の本山派修験を通じて各地に広まっていった。執筆者:鈴木 正崇 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by