長町・通町(読み)ながまち・とおりまち

日本歴史地名大系 「長町・通町」の解説

長町・通町
ながまち・とおりまち

[現在地名]久留米市通町・通外町とおりほかまち

久留米城の南東東西に延びる町で、惣町間数が一〇町余に及ぶ城下最大の町並(校訂筑後志)。長町とするのは延享二年(一七四五)まで、その後は通町とよぶ(米府年表)ほん町ともいう(寛文十年寺社開基)。有馬氏の参勤交代に使われる街路で、当町一丁目の札の辻で柳川往還と分岐、十丁目は筑前街道・豊後街道の分岐点にあたる交通の要所。北側は西より櫛原くしはら小路・鉄砲てつぽう小路・てら町と接し、南は当町三丁目までしん町が並行し、四―五丁目で十間屋敷じつけんやしきと接する。有馬氏入国以前に四丁まであったことから、久留米居住の久しい家筋を四丁の町人という(米府紀事略)。元和八年(一六二二)に四丁目、寛永五年(一六二八)に五丁目、同一一年に五丁目・六丁目と家が建ち、同一八年に八丁目まで家立てが続き、翌一九年九丁目に及び、正保三年(一六四六)十丁目までできたという(石原家記)。「啓忘録抜萃」では一―三丁目は町別当布屋掛、四―十丁目は酢屋掛に属し、一丁目は家数二六軒・小間数一〇三間半、二丁目は三二軒・一三三間、三丁目は二七軒・一一八間、四丁目は二七軒・一〇五間半、五丁目は二五軒・九一間半、六丁目は四三軒・一二〇間半、七丁目は三八軒・一二七間、八丁目は三三軒・一〇六間半、九丁目は三四軒・一八間、十丁目は八〇軒・二五八間半。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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