日本歴史地名大系 「長良川役所跡」の解説 長良川役所跡ながらがわやくしよあと 岐阜県:岐阜市中河原新田村長良川役所跡[現在地名]岐阜市湊町長良川左岸、江戸時代に中河原(なかがわら)新田村内にあった川役所。元禄一一年(一六九八)の長良川湊絵図(村瀬家蔵)によれば、長良川が分流する地点直前の左岸に位置し、「こあげ舟場」・猿尾が描かれている。役所西方には中河原の町並、対岸には長良渡場(長良湊)がある。当地は岐阜町と長良三郷を結ぶ要地にあたり、北美濃街道への渡場でもあった。また長良川が山間部から平野部に移る地点で、筏乗の乗継点でもあって、河岸としても早くから繁栄した(通称岐阜河岸)。役所の成立時期は明確ではないが、元和五年(一六一九)尾張藩が幕府から美濃に五万石を与えられた時、当役所もともに授けられているところから、それ以前からあったことは確かである(尾張地方古義)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by