長袋宿
ながふくろしゆく
[現在地名]秋保町長袋 町
長袋の中心、町一帯にあたる二口越出羽道の宿駅。西は馬場宿まで三二町、東は茂庭宿(現仙台市)まで三里六町の所に位置し、北は二里一九町で作並街道愛子宿(現宮城郡宮城町)、南は五里二町で笹谷街道小野宿(現柴田郡川崎町)へ連絡する。集落は街道沿いに並ぶ。寛永一九年(一六四二)の長袋村検地帳(秋保町資料館蔵)に「町」と検断久三郎の記載がみえ、すでに町場が形成されていた。一帯は谷地であったと伝えられ、境野の保寿寺を菩提寺とする旧家が多いことなどから、慶長八年(一六〇三)の秋保氏所替後周辺の住民を寄集め、計画的につくられた町場とも考えられる。町並の南西名取川寄りを通る大道は、町場の東端で二口越出羽道から分岐し、西方野中で再び合流する。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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