長袖よく舞い多銭よく商う(読み)ちょうしゅうよくまいたせんよくあきなう

精選版 日本国語大辞典 の解説

ちょうしゅう【長袖】 よく舞(ま)い多銭(たせん)よく商(あきな)

  1. 長袖の衣を着けたものは舞うのに都合よく、銭を多く持つ者は商いをするのに都合がよい意。なにごとをなすにも、その資質条件に恵まれた者は成功しやすいことのたとえ。〔譬喩尽(1786)〕 〔韓非子‐五蠧〕

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故事成語を知る辞典 の解説

長袖よく舞い、多銭よく商う

なにごとも、素質や条件に恵まれた者の方が成功しやすいというたとえ。

[使用例] それ長袖よく舞い、多銭よくう。〈略〉それ天然の位置は我をして東洋貿易の中心市場たらしめんと欲す[徳富蘇峰将来之日本|1886]

[由来] 「韓非子」の一節から。同じような外交政策を行うとしても、その国がどれくらい力があるかによって成果が異なる、ということを、「長袖善く舞い、多銭善く賈う(袖が長い衣を着た者が舞うと上手に見え、銭をたくさん持っている者が商売するとうまくいく)」というたとえで述べています。ここで韓非子が言いたいのは、外交よりもまずは内政を充実させることが必要だ、ということです。

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