長袖(読み)ナガソデ

デジタル大辞泉 「長袖」の意味・読み・例文・類語

なが‐そで【長袖】

洋服で、手首まである丈の袖。また、その服。半袖七分袖に対していう。「長袖ブラウス
和服で、普通の丈の袂袖たもとそで。また、その和服。筒袖などに対していう。
《袖ぐくりをしてよろいを着る武士に対して、長袖の衣服を着ているところから》公卿くぎょう・僧・神官学者などのこと。長袖者ちょうしゅうしゃ
「―のぬるき立ち振る舞ひを見なれて」〈咄・きのふはけふ・上〉

ちょう‐しゅう〔チヤウシウ〕【長袖】

長いそで。また、その着物。ながそで。
そでの長い衣服を着た人。公卿僧侶などをあざけっていう語。

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精選版 日本国語大辞典 「長袖」の意味・読み・例文・類語

なが‐そで【長袖】

  1. 〘 名詞 〙
  2. (たけ)の長い袖。和服で、袖丈の長いものをいい、今日ふつうには、女物長着の袖で、丈約五〇センチメートルのものをいう。また、その袖のついた着物。
    1. [初出の実例]「庭尉、〈略〉はや例の長袖垂たる俎(まないた)烏帽子よと云ひ」(出典:西源院本太平記(14C後)二一)
    2. 「ふり袖と細書するは処女の如く長袖を着す弱年の娼を云」(出典:随筆・守貞漫稿(1837‐53)一九)
  3. 洋服の袖で、手首までおおう長さのもの。また、その袖の服。
    1. [初出の実例]「長袖でをる馬喰や麦の秋〈桜磈子〉」(出典:続春夏秋冬(1906‐07)〈河東碧梧桐選〉夏)
  4. ( 武士が鎧(よろい)を着るとき袖括(そでぐくり)をして衣服の袖を短くするのに対して、常に袖の長い衣服を着るところから ) 公家、僧侶、神官、学者、医師などをいうことば。あざけりの気持をこめていうことが多い。ちょうしゅう。長袖者(ちょうしゅうしゃ)
    1. [初出の実例]「ワレ ワ nagasode(ナガソデ) ノ ミデモ ナシ」(出典:天草本平家(1592)一)
  5. ( 袖の長い長着を日常に用いるところからいうか ) 町人のこと。
    1. [初出の実例]「是程に名を得し男達もさすが長袖(ナガソデ)のわりなく」(出典:浮世草子武道伝来記(1687)三)
  6. 絹の綿入れ小袖(こそで)
    1. [初出の実例]「通例の小袖を長袖とはいかに」(出典:二篇おどけむりもんどう(1818‐30頃か))

ちょう‐しゅうチャウシウ【長袖】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ながいそで。また、その着物。ながそで。〔張衡‐西京賦〕
  3. ながそでを着た人。舞妓など。
    1. [初出の実例]「今既に五編追加成て、長袖(チャウシウ)よく舞ふ古市の娯楽(たのしび)」(出典:滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)五)
  4. 公家または、僧侶の異称。また、それらをあざけっていう語。長袖者。
    1. [初出の実例]「当方候人以外之長袖不当世儀之旨、及寺門沙汰云々」(出典:大乗院寺社雑事記‐文正元年(1466)一〇月七日)
  5. 江戸時代、江戸吉原遊里の振袖新造をしゃれていう。
    1. [初出の実例]「『長袖を揚てもらひてへ』『ハイちゃうしうさんと申す女郎衆はござりません』『おきゃアがれ振袖新造の事ヨ』」(出典:洒落本・繁千話(1790))

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普及版 字通 「長袖」の読み・字形・画数・意味

【長袖】ちようしゆう(ちやうしう)

長い袖。〔韓非子五蠹〕鄙(ひげん)に曰く、長袖善くひ、多錢善く賈(か)ふと。

字通「長」の項目を見る

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デジタル大辞泉プラス 「長袖」の解説

長袖

古典落語の演目のひとつ。上方ばなし。

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